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古川 日出男 ふるかわ・ひでお(1966年7月11日 – )
小説家。福島県郡山市出身。早稲田大学第一文学部中退後、編集プロダクションに勤務。舞台演出家や戯曲の執筆を経て、1994年『砂の王(ウィザードリィ外伝)』で小説家としてデビュー(公式プロフィールでは『13』がデビュー作となっている)。2002年、『アラビアの夜の種族』で第55回日本推理作家協会賞・第23回日本SF大賞を受賞。2006年、『LOVE』で第19回三島由紀夫賞受賞。『女たち三百人の裏切りの書』で第37回野間文芸新人賞、第67回読売文学賞小説部門を受賞。
おすすめ作品ランキング
長い記事なので、先におすすめランキングを紹介します!
- 1位:ボディ・アンド・ソウル
- 2位:アラビアの夜の種族
- 3位:平家物語
作品年表リスト
『ウィザードリィ外伝II 砂の王(1)』1994年3月
『13』1998年3月
濃密で芳香、圧倒的な文章力。驚異のマジック・レアリズム小説!
左目だけが色弱の少年・響一は、幼い頃から驚異的な知能指数で、色彩の天才といわれる。進学をせず、ザイールに向かった響一が出逢ったのは、霊力の森、そして「黒いマリア」だった・・・。
『沈黙』1999年8月
純粋な悪意と純粋な愛。推理作家協会賞受賞の著者が描く、二つの幻想世界。
あらゆる声と言語を操った、鹿爾。数千枚のレコードを残した修一郎。二人の血を引くあたし。(「沈黙」)「あなたには痛みがある」。字の読めない彼女に、ぼくは胸を焦がした。(「アビシニアン」)
- 『沈黙/アビシニアン』(2003年7月 角川文庫)
『アビシニアン』2000年7月
- 『沈黙/アビシニアン』(2003年7月 角川文庫)
『アラビアの夜の種族』2001年12月
日本推理作家協会賞&日本SF大賞受賞作、堂々の文庫化!
聖遷暦1213年、偽りの平穏に満ちたカイロ。訪れる者を幻惑するイスラムの地に、迫り来るナポレオン艦隊。対抗する術計、それは大いなる陰謀のはじまりだった。
『二〇〇二年のスロウ・ボート』2003年7月
小学校4年生の冬のある日、突如ベッドの中で死という限定の啓示を受けた「僕」。やがて登校拒否児となり、今ある生への、世界への違和感を強めていく。生まれ育った東京からの脱出計画を練り、3度にわたり実行をめざすが、結果はいずれも失敗に。
はたして、本当にどこにも出口はないのか。20代後半を迎え、ひとりぼっちのクリスマス・イブを過ごす「僕」は、導かれるように「ゆりかもめ」に乗り込む。
- 『中国行きのスロウ・ボートRMX』2003年7月 、ダ・ヴィンチブックス
- 『二〇〇二年のスロウ・ボート』2006年1月、文春文庫
『サウンドトラック』2003年9月
2009年・ヒートアイランド化した東京。神楽坂にはアザーンが流れ、西荻窪ではガイコクジン排斥の嵐が吹き荒れていた。これは真実か夢か。熱帯都市・東京をサバイブする若者を活写する長編。
『ボディ・アンド・ソウル』2004年8月
『gift』2004年10月
神さまの手から零れた、20の小さな奇蹟。
妖精の足跡、お台場にできた新しい国、無人島で幻の音楽を聞き続ける男――。『ベルカ、吠えないのか』『LOVE』の著者が、強靱かつ豊かな想像力で紡ぎ上げた20の物語。
『ベルカ、吠えないのか?』2005年4月
キスカ島に残された4頭の軍用犬。本能の声に導かれ、交配をくりかえしながら雑種化し、世界中に広がった彼らが戦争の世紀を駆け抜ける。
『LOVE』2005年9月
家庭に居場所を得られず自転車を駆って遠征する少年、学校になじめず都バスに乗って往還する少女、超能力を持つ老女、ストリートミュージシャン、殺し屋、そして多くの野良猫。直感だけを生きる指針にして東京を疾走する者たちの、熱い鼓動がシンクロする――邂逅と別離のリンクから生まれるドラマを、軽やかなビート感にのせて鮮烈に描き、読書界を沸騰させた青春群像小説の傑作。
『ロックンロール七部作』2005年11月
ロックでポップな、新たなる20世紀神話。
“あたし”が語るのはロックンロールの誕生と隆盛。爆発的に広がるロックを追いかけつつ、物語は20世紀という時間、七大陸という空間を呑み込んでゆく。壮大なヴィジョンで描き直す新・20世紀史。
『ルート350』2006年4月
目くるめくストーリー世界へスタート! 現実かレプリカか。ルート上の圧倒的なストーリー世界が、心を捉えて放さない。到達するのはスタート地点!──「小説現代」ほか掲載の8編を収録する傑作短編集。
『古川日出男 雑種の文学 ユリイカ詩と批評』2006年8月
『僕たちは歩かない』2006年11月
深夜、気がついた。この東京には、26時間ある! 僕たちだけが、人より2時間多い世界に生きている。秘密を知る画家は、教えてくれた。死者は2時間の中に生き返る。雪の夜、僕たちは冥界に向かって旅立った!
『サマーバケーションEP』2007年3月
僕は冒険をするために、井の頭公園に来たんです――
20歳をすぎてようやく認められた〈自由行動〉。他人の顔を憶えることができない「僕」は、出会った人と連れ立って、神田川を河口に向かって歩き始める。世界に対する驚きと無垢さに満ちた、再生の物語。
『ハル、ハル、ハル』2007年7月
「この物語は全ての物語の続篇だ」――暴走する世界、疾走する少年と少女。3人のハルよ、世界を乗っ取れ! 乱暴で純粋な人間たちの圧倒的な“いま”を描き、話題沸騰となった著者代表作。成海璃子推薦!
主人公の少女は16歳。両親ともに健在ですが、父親は三人目。複雑な家庭事情の中で暮らしています。
三人目の父親が現れてから、少女は「家庭に釘付けにされなければいい」と考え、小さな家出を繰り返すことになります。
ストーリーよりも、疾走感にあふれる文体が印象的な小説です。家族や社会の閉塞感がテーマだと思いました。それでも押しつけがましいところはなく、文体にワクワクさせられる小説です。
『ゴッドスター』2007年11月
ここは東京湾岸の埋め立て地。あたしと息子のカリヲと地霊メージの住む場所。社会から隔絶された埋め立て地では時空も歪んで、人間と地霊の不思議な邂逅さえ実現するのだ。けれどここに犯罪者のリアルな暴力が侵入してきた。戦いが始まる──。ナイフの如くシャープな文章が、現実と幻想を華麗に融合させる。多彩なイメージと圧倒的スピード感に溢れた古川日出男ワールドがここに!
『聖家族』2008年9月
狗塚(いぬづか)羊二郎は囚われていた。殺人罪。死刑。なぜ彼は人を殺したのか。なぜ彼は殺人術を使えたのか――。聞こえてくる兄の声。妹の訪問。祖母が語る歴史。やがて過去、現在、未来は混濁し、青森の名家・狗塚家に記憶された東北の「正史(ヒストリー)」が紐解かれる。戦国時代から明治維新、戊辰戦争から太平洋戦争へ。時空を貫く血の系譜は、どこに向かう……? 狗塚三兄弟が疾走する「妄想の東北(とうほぐ)」。
『フルカワヒデオスピークス!』2009年11月
三島由紀夫賞・日本SF大賞受賞作家・古川日出男、初の対談集 ──異ジャンルの表現者たち11人と語りあう 『アラビアの夜の種族』『LOVE』『聖家族』と話題作を次々に発表して高い評価と熱い支持を受けている気鋭の作家・古川日出男が、アジアン・カンフー・ジェネレーションの後藤正文、脳科学者の茂木健一郎をはじめ、ロック・ミュージシャン、ダンサー、アーティスト、ファッション・デザイナー、翻訳家など異ジャンルの表現者たちと語り合う迫熱の対談集。
本書は批評家・佐々木敦が主宰するカルチャー雑誌『エクス・ポ』とアルテスパブリッシングとのコラボレーション企画第1弾です。
対談ゲスト(掲載順):後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)、iLL(中村弘二)、坂本慎太郎(ゆらゆら帝国)、黒田育世(ダンサー)、桑原直(ファッション・デザイナー)、大竹伸朗(画家)、和合亮一(詩人)、岸本佐知子(翻訳家)、佐藤良明(アメリカ文学者)、茂木健一郎(脳科学者)、佐々木敦(批評家)
『MUSIC』2010年4月
『4444』2010年7月
成海璃子、絶賛!「この小説、とんでもないですよ! 本を閉じた後、世界が変わってみえました」――4年4組を舞台に仕組まれた44の物語。「4」が今、生と死の放物線を描き出す。
『ノン+フィクション』2010年9月
大切なのは、体で感じることだ。音楽はどこから流れ着いたのだろう? 物語は? 舞踊は? ブルネイ、ハワイ、宇和島、井の頭公園。作家は創作の源泉を捜し、旅をする。著者初のショート・トリップ・ストーリーズ!
『TYOゴシック』2011年1月
ほら、もうそこに怪物は立っている。
古川日出男が挑む、魔都TOKYO(TYO)の貌(かたち)
著者渾身の連作小説集、ついに刊行。
『馬たちよ、それでも光は無垢で』2011年7月
ある物語に“狗塚牛一郎”という男がいた。彼は三人きょうだいの長男で、青森の名家に生まれた。東北の正史を記憶する家に。その彼の声がしている。「書け」と。牛一郎の言葉を、小説家は福島で聴いた。2011年 4 月。東日本大震災からは、まだ一か月と経っていない。極限の現実を前に、東京から北を目指し、生まれ故郷の土を踏んだ「私」──。場所も歴史も超越し、善き想像力が世界を救う。
『春の先の春へ 震災への鎮魂歌 宮澤賢治「春と修羅」をよむ』2012年1月
永訣の朝、無声慟哭、春と修羅…
宮澤賢治と古川日出男の声/言葉で贈る、
震災後の光を探り願うCDブック。
小池昌代、管啓次郎のエッセイと解説付。
『ドッグマザー』2012年4月
『舗装道路の消えた世界』2012年11月
絵が言葉を誘い、言葉が絵をつれてくる——儚いものと強いもの。消えゆくものと残るもの。4つの掌編と繊細なイラストがまったく新しい形で共鳴しあう、ヴィジュアルストーリーブック。
『南無ロックンロール二十一部経』2013年5月
あのカルト教団事件と3・11後の世界との断絶。失われたものは何か? 浄土はあるか? 稀代の物語作家が破格のスケールで現代に問う、狂気の聖典。構想執筆10年。デビュー15周年記念作品。
『コレクションさん』2013年6月
「これは元気の充電器みたいな本です。 柴田元幸(翻訳家)」 ——学校の帰り道、探検に出かけた「べつの町」で、宇宙みたいな音色のギターを奏でるお兄さんから99個の「ぜつぼう」を集める指令を受けた男の子。いつもと違った時空の町で、「ぜつぼう」のコレクションが始まります。言葉と絵が奏でる不思議な冒険のお話。
『小説のデーモンたち』2013年12月
作家生活15周年を迎えた古川日出男の、集大成となる一冊。作品誕生の瞬間に、私たちは立ち会う!
小説家はどんな日常を過ごしているのか? 五感を研ぎ澄まして執筆に向かう時、小説家の心に浮かぶものは何か? 思うように進まない作品を抱える苦悩と、創作の昂揚感。そして何よりも、現実世界の衝撃をどのように表現するのか……。
東日本大震災、それを語る「有効な言葉」を求めて試行錯誤する過程が、赤裸々に綴られる。創作にとり憑かれている小説家の内部に巣食う「デーモン」たちとの対話から見えてくる、作品生成の秘密。
『冬眠する熊に添い寝してごらん』2014年1月
秘められた掟を生きる兄弟と、獣の詩を歌う女が交わるとき、百年の呪いは降りかかる――。蜷川幸雄に書下ろす、小説家の挑戦的戯曲!
『女たち三百人の裏切りの書』2015年4月
あなたたち後世の人々よ。改竄された物語に、私が耐えられると思うか? 野間文芸新人賞・読売文学賞ダブル受賞作。 死して百有余年、怨霊として甦り「本もの」の宇治十帖を語り始めた紫式部。一方、海賊たちは瀬戸内に跋扈し、蝦夷の末裔は孤島で殺人術を研き、奥州の武士たちは太刀と黄金を全国に運んでいた。いくつもの物語は次第に交錯し、やがてひとつの像を結ぶ。圧倒的なスケールと幻視力で紡がれる《古川日出男版》源氏物語。
『あるいは修羅の十億年』2016年3月
テロ、移民、スラム化した東京、菌糸の生物兵器…2026年の“未来の歴史”を幻視せよ。
舞台は2026年東京。放射能汚染によって隔離された被災地「島」からやってきた、天才的騎手・喜多村ヤソウ。東京オリンピック後、スラムと化した“鷺ノ宮”を偵察する「島」生まれの喜多村サイコ。先天性の心臓病を患う少女・谷崎ウラン。
17歳と19歳と18歳の3人が出会うとき、東京を揺るがす事態が巻き起こる――。日本、フランス、メキシコ、そして「島」。遥かな未来になけなしの希望を託す、近未来長編。
『平家物語 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集09)』2016年12月
ページをめくる手も、涙も、止まらない。
混迷極まる政治。相次ぐ災害。そして戦争へ……
国が変わる、歴史が変わる。日本が歴史的転換を果たした動乱の10年間を描いた、文学史上空前のエンターテインメント巨編を、語りの魔術師・古川日出男の完全訳で。
『平家物語 犬王の巻』2017年5月
時は室町、京で世阿弥と人気を二分しながらも、歴史から消された能役者がいた。その名は犬王――窮極の美を求めた異貌の男の物語。
『非常出口の音楽』2017年7月
わたしたちには、時に非常出口が必要だ――「やさしい雨の降る森」「愛の不在」等、25の小さな祝福の瞬間を描く、待望の掌篇集。
『ミライミライ』2018年2月
戦争ヲ継続スル! 北海道の抗ソゲリラ組織、インディアニッポン、世界的ヒップホップグループ。超弩級の青春・音楽・歴史小説!
第二次世界大戦後北海道はソ連に占領、鱒淵いづるを指揮官とする抗ソ組織はしぶとく闘いを続ける。やがて連邦国家インディアニッポンとなった日本で若者四人がヒップホップグループ「最新」を結成。だがツアー中にMCジュンチが誘拐、犯人の要求は「日本の核武装」――歴史を撃ち抜き、音楽が火花を散らす、前人未到の長編。
『とても短い長い歳月: THE PORTABLE FURUKAWA』2018年11月
破格のスケールの作品群を発表しながら、現代文学で唯一無二の地平を切り拓いてきた作家・古川日出男の過去作品を ニッポンのヒップホップ=ニップノップを生み出したDJが編纂(ミックス)。
縦横無尽に繋げられた28の作品が巨大な1作を作り上げる前代未聞の文学的企み!
長篇『サウンドトラック』や『聖家族』、『南無ロックンロール二十一部経』からの抜粋をはじめ、代表作『アラビアの夜の種族』幻のスピンオフや『ベルカ、吠えないのか?』のプロトタイプ等の貴重原稿、震災や三十年後の未来を描いた短篇などが、如何にしてひとつのサウンドスケープを織りなすのか――。
作家デビュー20周年記念、著者の最高のガイドブックにして極厚の入門書ともなる古川日出男版『ポータブル・フォークナー』=『ポータブル・フルカワ』誕生
『グスコーブドリの太陽系 :宮沢賢治リサイタル&リミックス』2019年7月
賢治と並走してきた小説家による、作品宇宙を探査する「ほんたう」への旅。「銀河鉄道の夜」「風の又三郎」「春と修羅」……宮沢賢治の諸作品を「堂々と逸脱し、ゆえに真摯に演奏する」挑戦を続けてきた著者の前に立ちはだかったのは、災害の犠牲となり人々を救ったあの美談。「私はグスコーブドリの伝記が嫌いだ。この物語を書き直したい」。二〇一一年三月を経験した私たちの前に新しい賢治が現れる。
『おおきな森』2020年4月
東北から南米へ
戦前から現代へ
時空の森を貫き
その列車は疾る小説家兼探偵・坂口安吾が、疾走した高級コールガールの行方を追う「第一の森」。
記憶を持たない男・丸消須ガルシャが乗った列車で不可解な殺人事件が起きる「第二の森」。そして私は小説に導かれ京都、長崎、東北と漂泊し、手記「消滅する海」をしたため続ける。
ミステリ、SF、幻想小説にして世界文学。前人未踏のギガノベル、ここに誕生!