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どなたの発言かは忘れてしまったのですが、現役の小説家の先生が口にした言葉がとても印象的でした。
その作家さん(たしかベテランの女性の先生でした)はこう仰ったんですね。
「いつの時代も売れる小説のテーマは同じですよ。恋愛か犯罪です」
今回の記事ではフランス文学に焦点を当てて、古典の名作の中からおすすめの恋愛小説を紹介します。いつの時代も人々の気持ちは変わらないんだ、ということがよくわかる素敵な作品ばかりです。
フランス文学の名作恋愛小説5選
『クレーヴの奥方』ラファイエット夫人
フランス宮廷に完璧な美を備えた女性が現れた。彼女は恋を知らぬままクレーヴ公の求婚に応じ人妻となるが、舞踏会で出会った輝くばかりの貴公子ヌムール公に心ときめく。夫への敬愛と初めて知った恋心。葛藤の日々に耐えられなくなった夫人は、あろうことかその恋心を夫に告白してしまうのだった……。あえて貞淑であり続けようとした女性心理を描いた、フランス心理小説の嚆矢を清新な新訳で贈る。
クレーヴの奥方/ラファイエット夫人#読了
— ローズ (@kPSgmekL4dd9wuU) March 6, 2021
フランス貴族の不倫話だけどいつの時代でも変わらない恋愛心理を克明に描写。目まぐるしく変わる感情の動き。理性と感情のはざま。宮廷内の勢力争いも激しい。最初は登場人物の把握が大変だったけど途中からぐいぐい話に引き込まれた。
【読了】『クレーヴの奥方』(ラファイエット夫人)
— 非常口 (@QimxY) February 16, 2020
1678年刊の恋愛心理小説の嚆矢。源氏物語を想起させられる。日本近代文学への影響も興味深い。
フランスの近代的な自我の芽生えを女性作家の女性主人公に見出すことは非常に意義深いことだし、この作品の新しさを改めて感じる。#光文社古典新訳文庫
クレーヴの奥方(ラファイエット夫人)#読了
— 右手@ものかき (@migite1924) August 21, 2019
16世紀のフランス宮廷を舞台にした貴族の恋愛小説…と書くと遠い世界の話みたいなんだけど、「あまり気乗りしない結婚をした女性がその後出会った男性に恋愛感情を抱く」と書くと現代に通ずるところがあるなと。
儚い小説でした😢https://t.co/0L2uHi8sA1 pic.twitter.com/Zb1egu9NNh
もっと読むクレーヴの奥方(ラファイエット夫人)のあらすじ(ネタバレあり)・考察・感想
『危険な関係』ショデルロ・ド・ラクロ
あの女性を、自分のものにしてみせる――。奔放な愛と性のゲームに明け暮れた、最後のフランス貴族文化の爛熟と退廃を通して、エゴイズムと献身、人間の心の闇と普遍的な真実の愛の形を描く、不朽の名作。
『危険な関係』(ラクロ)読了。傑作。壮絶に長い上に書簡体小説なので読みにくいが、男女の微妙な違いとか、そういうことを完璧に把握した上で、プレイボーイが如何にして篭絡するかを見事に書簡上に表現している。書簡で見せる本当の顔と裏の顔が、見事に心理で繋がっているのがとんでもない。傑作。
— AstiN.earthes (@R_AstiN) January 13, 2011
ラクロ『危険な関係』#読了
— misty (@misty882311) February 14, 2021
18世紀🇫🇷の恋愛小説。書簡体形式で、日付や”編集者”による原注なども重要情報になり面白い。「人間観察」「研究」という言葉の通り、恋愛を謀り自らも参入していくメルトイユ侯爵夫人とヴァルモン男爵の駆け引きと策略の数々よ。”危険な関係の哲学”と呼びたいくらい。 pic.twitter.com/TBD7pWLHnp
ラクロ 危険な関係 岩波文庫 伊吹武彦訳 読了。
— honzuki (@honzuki8) October 6, 2020
はじめての書簡体小説だったが、素晴らしかった。手紙だけのやり取りで全てを物語る。内容も主人公2人の【危険な関係】を軸に登場人物たちのの心理の表と裏を見せつつ、最後もハッピーエンドともバッドエンドともとれる。恋のみに生きることは危険。 pic.twitter.com/EIiW1BVFsP
『カルメン』プロスペール・メリメ
純情で真面目な青年ドン・ホセは、カルメンの虜となり、嫉妬にからめとられていく。そして軍隊を抜け悪事に手を染めるうちに、カルメンの情夫を殺し……(「カルメン」)。黒人奴隷貿易を題材に、奴隷線を襲った反乱の惨劇を描いた「タマンゴ」。傑作中編2作を収録。
メリメ「カルメン」読了。悪女に惚れて身を持ち崩す男の不運か、堕ちてゆく男に見初められた女の不運か。男視点で書かれてはいるものの、決して女を悪者には出来ない。そんな表題作と好対照な〈オーバン神父〉、掌編ながら強烈な個性を書いた〈タマンゴ〉〈マテオ・ファルコネ〉など粒揃い。#book
— Q⃣ o⃣ o⃣ (@qozop) February 19, 2012
カルメン/タマンゴ #メリメ #古典新訳文庫 読了。オペラの原作。カルメンは美しいとは一言では言えない強烈な印象。彼女の息遣いが聞こえるようだ。夫婦という因習的な関係に縛られながらも自由奔放な生き方を貫くというか、そういう生き方しかできない女。猥雑なジプシーの描写も印象的。
— マドロス3 (@matroos3sun) November 2, 2019
古典新訳文庫のメリメ『カルメン/タマンゴ』を読了。
— 6児の育休お父さん (@akahako_sekken) January 26, 2020
著者を取り巻く現実と虚構とが混ざり合い、”魔性すぎる女”カルメンが誕生した。
なお、発表された際には3章構成だったものを、単行本化したときに第4章が追加されたという。
これが蛇足か否か、読者の判断に委ねられよう。#光文社古典新訳文庫 pic.twitter.com/9AB9b05irU
『感情教育』ギュスターヴ・フローベール
法律を学ぶためにパリに出た青年フレデリックは、帰郷の船上で美しい人妻アルヌー夫人に心奪われる。パリでの再会後、美術商の夫の店や社交界に出入りし、夫人の気を惹こうとするのだった。夫人への一途な想いと高級娼婦との官能的な恋愛、そして打算の恋……。アンビバレントな恋愛感情に揺れ動く青年の精神を、激動する時代とともに描いた傑作長編。『ボヴァリー夫人』と並ぶフローベールの代表作を流麗かつ優美な新訳で。
感情教育/フローベール #読了
— ローズ (@kPSgmekL4dd9wuU) February 21, 2021
とても細やかで美しい描写、流れるような文章。ふわふわとした主人公と個性的な友達達。ブルジョワ中心の7月王政、2月革命の頃のフランス社会ってよく知らなかったからとても興味深く読んだ。19世紀の雰囲気がたっぷり。
フローベル『感情教育』読了。アルヌー夫人の躊躇い、その反動とも言えるロザネットとの恋。若者の理想や憧れ、もどかしく思い通りにならない鬱憤や葛藤に胸を締め付けられる部分も多かった。フォンテーヌブローの場面が読み終えた後振り返ると、ますます輝いているように感じられる。
— 大井 翔 (@sho_ooi) April 16, 2011
『感情教育』、光文社古典新訳で読了。
— 夕波 (@H70522738) May 28, 2020
時間がかかったのは、惹かれる人を探してしまったからかもしれない、みんなどこかなんだかなあ、ふうむ…という登場人物で。魅力ないの。それでこれだけおもしろいって何が書いてあったのだろう。なぞだよ…。最後、いろんな意味でわーおってなりました。 pic.twitter.com/NAvgpy30WG
『シェリ』コレット
50歳を目前にして、美貌のかげりと老いを自覚する元高級娼婦のレア。恋人である25歳の青年シェリの突然の結婚話に驚き、表向きは祝福して別れを決心しつつも、心穏やかではいられない……。香り立つような恋愛の空気感と細やかな心理描写で綴る、「恋愛の達人」コレットの最高傑作。
『シェリ』#コレット #読了
— リリカ @読書📙 (@MiiLove777) July 3, 2020
元高級娼婦のレアは49歳、恋人のシェリは25歳。シェリの結婚で別れを決意するが心中は穏やかではない。
財産を築き自立しているレア、生活を楽しんでいる姿には気品とプライドを感じさせる。二人の心の機微が丁寧に描かれていて、切なさで胸がいっぱいになった。 pic.twitter.com/boJ2cWtkc1
フランスの作家コレットの小説「シェリ」読了。五十歳を越える元高級娼婦レアと若者シェリの年の差恋愛を描いてます。若い新妻を捨てて愛人のレアを求める姿は小説「牝猫」の青年アランと新妻カミーユ、愛猫サアの構図と同じです。シェリはレアの元では安心して眠りに就きます。母と子のように📖 pic.twitter.com/FW2ziUadvV
— 今昔@読書垢 (@imamukashi672) December 14, 2017
コレットさんの「シェリ」読了。元高級娼婦レアと未熟な青年シェリの物語。時代背景の差異はあれど、人物描写は簡潔かつ耽美。それでいて切実な人物同士の関係性の捕捉が絶妙な物語の空気感を醸し出している。物語のはらむ危うさとは裏腹に、この物語の世界観に浸っていたいとも思う1冊。#読了 pic.twitter.com/cG5pCgDERt
— ひび (@hibikuoto1019) February 4, 2021