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魔女をテーマにした連作集。トルコ、熱帯地方、北欧、日本とそれぞれ舞台の違う4つの作品から成る。
作品情報
- タイトル
- 魔女
- 著者
- 五十嵐大介
- 形式
- 漫画
- ジャンル
- 幻想怪奇
ファンタジー - 執筆国
- 日本
- 版元
- 小学館
- 初出
- 下記
- 刊行情報
- 全2巻
- 受賞歴
- 2004年文化庁メディア芸術祭優秀賞
2007年アングレーム国際漫画祭ベストコミックブック賞ノミネート
あらすじ・概要(ネタバレなし)
第1巻のあらすじ!
0年前・アジア西端の小国。その首都に滞在する英国人の少女ニコラは、バザールで働く青年ミマールに恋するが、結局は彼に振り向かれることなく帰国した。だが、自尊心の高いニコラは屈辱をずっと忘れず、富と名声、そして“世界の秘密”を手に入れた後、“力”を使いバザールの相談役たちを怪死させる事件を引き起こす。ニコラの復讐の魔の手は、次いでミマールの愛する孫娘・ハセキへと…
スピンドル(紡ぎ器)で織られた布に「伝言」を託す。それを読み解けるのは“古く大きな知恵”を授かり、伝言を織り成した少女・シラルただ一人のみ……。シラルとニコラの不可思議な物語「SPINDLE」ほかを収録した連作魔女奇譚・第1集。
第2巻のあらすじ!
宇宙空間を遊泳していた宇宙飛行士・カッセルは、小さな石との衝突事故を起こしてしまう。その一年前…街を外れた山間の家で、少女・アリシアは「大いなる魔女」と呼ばれるミラの家族となり、自然の中で生活を始める。ある日、ふたりは林の中で“ペトラ(=石)”という木々のささやきを、薪の中から“オガム(=生命)”の文字を感じ取り…
宇宙から持ち帰った“石”をめぐる物語「PETRA GENITALIX(ペトラ・ゲニタリクス)」と、南へ向かう船に乗った女子高生・ひなたが不思議な女性・千足に出会う「うたぬすびと」を収録した連作魔女奇譚・第2集。
目次
- SPINDLE(『月刊IKKI』2003年6、8月号)
- KUARUPU(『月刊IKKI』2004年2月号)
- PETRA GENITALIX(『月刊IKKI』2004年6 – 8月号)
- うたぬすびと(『月刊IKKI』2005年1月号)
作者
五十嵐大介 いがらし・だいすけ(1969年4月2日 – )
漫画家。埼玉県熊谷市出身。多摩美術大学美術学部絵画学科卒業。1993年に『月刊アフタヌーン』にてデビュー。高い画力と繊細な描写で自然世界を描く。2004年『魔女』により文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を、2009年『海獣の子供』により第38回日本漫画家協会賞優秀賞、第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。
もっと読む【おすすめ】五十嵐大介の全作品を一覧であらすじを紹介します
登場人物
シラル
遊牧民族の少女。織り上げた「伝言」を伝えるため首都に赴く。
ニコラ
欲しいものを手に入れるには手段を選ばない女性。首都のバザールを潰そうと企む。
クマリ
深遠なる森を守る少女。開発者に滅ぼされた部族の弔いのために闘う。
書評・感想・解説
#五十嵐大介「#魔女」#読了
— 右手@ものかき (@migite1924) 2020年4月26日
おすすめ度:☆☆☆★★
魔女をテーマとした連作集。表題作ではトルコを舞台に、かつての想いを成就しようとする魔女の姿が描かれる。作中でストーリーや関係性を詳細に説明してくれるわけではないため、読者の想像に委ねられている部分も多い。https://t.co/c7G6uFzvkk pic.twitter.com/f7kYfL0r8B
その意味で難しさもある。どのように関連していて、どのようにストーリーが展開しているのか分かりにくくもある。ただ独特の筆致で描かれる、未開の大自然、家々が果てしなく連なる街並み、呪術の描写は圧倒的。山奥の部族の精霊の描写は他に類を見ないレベル。
— 右手@ものかき (@migite1924) 2020年4月26日
難しいと書いたけれど、どのくらい「分かる」ことを意図して描かれているのは疑問だ。「分からなくてもいいから何かを感じ取ってほしい」というくらいで描かれたのではないかとも思う。本作で印象的なのは自然に対しての人間のちっぽけさ。
— 右手@ものかき (@migite1924) 2020年4月26日
家で本を読みながらどこか遠いところに連れて行ってもらったような感覚もある。その感覚に対して「自然崇拝」というと少し大仰な感じがする。とんでもなく良質なホラ話を読ませてもらったという感じが近い。https://t.co/C6FZm6BPiP
— 右手@ものかき (@migite1924) 2020年4月26日
合わせて読みたい本
海獣の子供
水族館の大水槽で自由自在に泳ぐ少年「海」の姿に心奪われた琉花。そして、彼が「空」とともにジュゴンに育てられたことを知り…? 天才・五十嵐大介が挑む超巨編、待望の単行本化!
アニメ映画化が話題となった代表作です。
名手・五十嵐大介の初となる長編作品。自然世界への畏敬を下地に“14歳の少女”と“ジュゴンに育てられた二人の兄弟”とのひと夏の出逢いを、圧倒的な画力とミステリアスなストーリー展開によってエンターテインメントへと昇華させた名作です。
もっと読む海獣の子供(五十嵐大介)のあらすじ(ネタバレあり)・解説・感想
評判・口コミ・レビュー
『魔女』読了。五十嵐大介はこれが初読。魔女モチーフは個人的に大好きなんだけど、これはそういうフェチ抜きでもとにかく凄いな。認識を超えたもののイメージに圧倒される。
— 里々 (@sato2) 2014年9月10日
五十嵐大介の【魔女】1巻2巻読了。やべぇ、すごい面白い!
— ウエ♂ノ(※ 個人の感想です) (@uenoyade_) 2012年1月20日
五十嵐大介「魔女」読了。画力の凄さ(緻密さと迫力と情景)も素晴らしすぎるんですが、「うたぬすびと」の台詞(テンポ、奥深さ、彩り)が最高に刺さりまくりで、五十嵐大介さん、やっぱり天才の人だ!!と思いました。
— サトウ正春 (@urahasamotas) 2015年1月27日
明日は台風休みであるので夜更かし。五十嵐大介の魔女読了。なんとなく、あえて読んでなかった作品でして。この人の海の描写が好きだなー。沖縄の海に乗り出した時、描いてあったのと全く同じ感想を持ったのを覚えている。
— uı̣ɹɐʞnʎ🐸⚡️⚒引き篭りの本領発揮中 (@10yukarin10) 2013年10月15日
五十嵐大介『魔女(全2巻)』(IKKI COMICS)を読了。合理的世界の枠を次第にはみ出していく魔女たち。織物にメッセージを読み取る話と海を歩く話が面白い。あまり似てないのだが、なんとなく倉橋由美子っぽい気がした。
— yoshihyde 📽️ (@yoshihyde) 2011年12月10日