【おすすめ】池澤夏樹の全小説作品を一覧であらすじを紹介します

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池澤 夏樹 いけざわ・なつき(1945年7月7日 – )

小説家、詩人、翻訳家。北海道帯広市出身。埼玉大学理工学部物理学科中退。翻訳家としての活動を経て、『ユリイカ』に詩を掲載。1984年5月号『』に長編小説「夏の朝の成層圏」を発表、1987年中央公論新人賞を受賞した小説「スティル・ライフ」で、1988年に第98回芥川賞を受賞した。数々の文学賞を受賞する中、芥川賞選考委員を務めるなど後進の発掘にも尽力。2007年より河出書房新社の『池澤夏樹=個人編集 世界文学全集』全30巻が刊行された。

おすすめ作品ランキング

長い記事なので、先におすすめランキングを紹介します!

  • 1位:キップをなくして
  • 2位:静かな大地
  • 3位:スティル・ライフ

作品年表リスト

※小説のみ紹介しています。

夏の朝の成層圏(1984年9月)

スティル・ライフ(1988年3月)

真昼のプリニウス(1989年7月)

バビロンに行きて歌え(1990年1月)

一人の若き兵士が夜の港からひっそりと東京にやって来た。名もなく、武器もなく、パスポートもなく……。新境地を拓いた長編。

マリコ / マリキータ(1990)

タマリンドの木(1991)

人は結局は自分のために愛するのかもしれない。自分らしい自分になるために、自分以外の誰にも愛しようのない自分を選ぶのか──

南の島のティオ(1992)

小さな南の島に住むティオと出会った人々を中心に、つつましくも精神的には豊かな島の暮らしをさわやかに描く。
お父さんとティオが経営しているホテルに絵はがき屋さんがやってくる。島やホテルの風景の絵はがきをお客さんが買って手紙を出すと、もらった相手は、どうしてもこの景色をみたくなる。だから、このホテルに必ず人を連れてくるはがきなのだという。この夢のような話を信じたティオに、絵ハガキ屋さんが最後におまけにくれた一枚とは?。

花火で「空いっぱいの大きな絵」を描いた黒い鞄の男などの個性的な人々とティオとの出会いを通して、つつましさのなかに精神的な豊かさに溢れた島の暮らしを爽やかに、かつ鮮やかに描き出す連作短篇集。第41回小学館文学賞受賞作に、新作「海の向こうに帰った兵士たち」を収録した増補版。

きみが住む星(1992)

成層圏の空を見たとき、ぼくはこの星が好きだと思った。ここがきみが住む星だから。他の星にはきみがいない。鮮やかな異国の風景、出逢った愉快な人々、恋人に伝えたい想いを、絵はがきの形で。

マシアス・ギリの失脚(1993)

のどかな南洋の島国の独裁者を、島人たちの噂でも巫女の霊力でもない不思議な力が包み込む。物語に浸る楽しみに満ちた傑作長編。

骨は珊瑚、眼は真珠(1995)

夢の中で、十二年に一度の沖縄・久高島の祭イザイホーに、巫女として参加している自分を見つける「眠る女」。亡くなった夫の骨を砕き海に撤く妻を、遠くからそっと見守る夫がやさしく語りかける「骨は珊瑚、眼は真珠」。さわやかに、そして心に深く届く言葉が紡ぎだす九つのものがたりを収録した秀作短篇集。収録作「鮎」は野村萬斎の演出により新作狂言として上演されている。

やがてヒトに与えられたときが満ちて……(1996)

世界一しあわせなタバコの木。(1997)絵本

花を運ぶ妹(2000)

一瞬の生と無限の美との間で麻薬の罠に転落し、投獄された画家・哲郎。兄を救うためカヲルはバリ島へ飛ぶが。毎日出版文化賞受賞。

すばらしい新世界(2000)

カイマナヒラの家(2001)

様々な人が共同生活を営むその家は、サーフィンに魅せられハワイイに通うぼくの滞在場所となった。夕日の浜でサムに聞いた「神様に着陸を禁じられた飛行機」の話、伝説の女性サーファー、レラ・サンの死。神話を秘めた島々ハワイイが見せてくれる、永遠に通じる一瞬と失わなければいけない時を描いた、美しい物語。この物語の登場人物はすべて架空であり作者の想像の産物であるが、家は実在した……。海と向き合う写真家・ 芝田満之撮影によるハワイイの光と波との幸福なコラボレーション。

静かな大地(2004)

短い繁栄の後で没落した先祖たちのことを小説にするのは、彼らの物語を聞いて育ったぼくの夢だった–明治初年、淡路島から北海道の静内に入植した宗形三郎と四郎。牧場を開いた宗形兄弟と、アイヌの人々の努力と敗退をえがく壮大な叙事詩。著者自身の先祖の物語であり、同時に日本の近代が捨てた価値観を複眼でみつめる、構想10年の歴史小説。第3回親鸞賞受賞作。

キップをなくして(2005)

少年の一夏、鉄道冒険ファンタジーの傑作!

駅から出ようとしたイタルは、キップがないことに気が付いた。キップがない! 「キップをなくしたら、駅から出られないんだよ」。女の子に連れられて、東京駅の地下で暮らすことになったイタルは。

きみのためのバラ(2007)

予約ミスで足止めされた空港の空白時間、唱えると人間の攻撃欲がたちまち萎える不思議なことば、中米をさすらう若者をとらえた少女のまなざしの温もり。微かな不安と苛立ちがとめどなく広がるこの世界で、未知への憧れと、確かな絆を信じる人人だけに、奇跡の瞬間はひっそり訪れる。沖縄、バリ、ヘルシンキ、そして。深々とした読後の余韻に心を解き放ちたくなる8つの場所の物語。

光の指で触れよ(2008)

星に降る雪(2008)

男は雪山に暮らし、地下の天文台から星を見ている。死んだ親友の恋人は訊ねる、何を待っているのか、と。岐阜、クレタ。二つの土地、「向こう側」に憑かれた二人の男。生と死のはざま、超越体験を巡る二つの物語。

熊になった少年(2009)

熊を狩って生きる一族に生まれた少年イキリ。
幼い頃から、父親や叔父たちの狩りの様子を目にしてきた彼の中にある感情が生まれる。
時が過ぎ、やがてイキリも狩りに出かける日がやってくる。そして、その狩りの最中に……。
人間が生きる為に、他の動物の命を奪うということはどういうことなのかを、あらためて問い直す物語

カデナ(2009)

氷山の南(2012)

新しい海洋冒険小説の誕生!

アイヌの血を引くジンは、南極海に向かう大型船に密航する。仕事を得て、氷山曳航計画を担うこの船に乗船し続ける彼を待つものは…。

双頭の船(2013)

巨大な波が押し流した町、空が落ちて壊れた土地――災厄に見舞われた沿岸へ、舳先と艫が同じ形をした小さなフェリーは、中古自転車と希望を載せて進む。失恋したての青年、熊を連れた男、200人のボランティアと小動物たち。そして被災地では、心身を傷めた人々を数限りなく受け入れながら。東日本大震災の現実をつぶさに見つめた著者の、被災地再生への祈りに満ちた魅惑の物語。

アトミック・ボックス(2014)

父は28年前、国産原子力爆弾開発に参加していた!? 謀略サスペンス!

人生でひとつ間違いをしたという言葉を遺し、父は死んだ。直後、美汐の前に現れた郵便局員は、警視庁を名乗った。30年にわたる監視。父はかつて、国産原子爆弾製造に携わったのだ。国益を損なう機密資料を託された美汐は、父親殺人の容疑で指名手配されてしまう。張り巡らされた国家権力の監視網、命懸けの逃亡劇。隠蔽された国家プロジェクトの核心には、核爆弾を巡る国家間の思惑があった。社会派サスペンスの傑作!

砂浜に坐り込んだ船(2015)

石狩湾で坐礁した、五千トンの貨物船。忽然と砂浜に現れた非日常的な巨体に魅せられ、夜、独り大型テレビでその姿を眺めていると、「彼」の声がした。友情と鎮魂を描く表題作と、県外の避難先から消えた被災者の静かな怒りを見つめる「苦麻の村」、津波がさらった形見の品を想像力のなかに探る「美しい祖母の聖書」ほか、悲しみを乗り越える人々を時に温かく時にマジカルに包み込む全 9 編。

キトラ・ボックス(2017)

奈良・日月神社のご神体である剣と鏡の調査を依頼された考古学者の藤波三次郎は、
鏡がトルファン出土の「禽獣葡萄鏡」と似ていることに気づき、ウイグル出身の研究者・可敦に協力を求める。
2人は剣とキトラ古墳の繋がりを見抜き、古墳の被葬者の謎へと迫るが、可敦が何者かに拉致されかける。
可敦の兄は民族運動の指導者であることから、彼に圧力をかけようとする中国政府の仕業なのか?
キトラ古墳の謎と国家の陰謀が絡み合う、壮大なミステリ!

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