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響 〜小説家になる方法〜（柳本光晴）の作品情報
- タイトル
- 響 〜小説家になる方法〜
- 著者
- 柳本光晴
- 形式
- 漫画
- ジャンル
- 文芸
小説家 - 執筆国
- 日本
- 版元
- 小学館
- 初出
- ビッグコミックスペリオール、2014年18号～
- 刊行情報
- ビッグコミックス
- 受賞歴
- マンガ大賞2017大賞
響 〜小説家になる方法〜（柳本光晴）のあらすじ（ネタバレなし）
作者
柳本光晴
漫画家。同人作品で人気を博した後、ビッグガンガンなどで読み切りを発表するなど、一般商業誌でも作品を発表。代表作に『女の子が死ぬ話』『響 ～小説家になる方法～』。
響 〜小説家になる方法〜（柳本光晴）の刊行情報
- 『響 〜小説家になる方法〜』 小学館：ビッグコミックス、全13巻
映画版関連動画
実写映画『響 -HIBIKI-』2018年9月
響 〜小説家になる方法〜（柳本光晴）の登場人物
鮎喰 響（あくい ひびき）
天才小説家。15歳の高校一年生。類い稀な文才と感性の持ち主だが、歯に衣着せぬ物言いや冗談の通じない性格、自分の考えたことを思いとどまることなく実行する行動から、周囲とは衝突しやすい。
花井 ふみ（はない ふみ）
「木蓮」編集部の編集者。25歳。文芸の時代の復活を志しており、ごみ箱に捨てられていた『お伽の庭』に自分の夢を託し奔走する。
凛夏（りか）
文芸部部長。響にとっては文芸部の先輩であり親友。フィンランド人の母とのハーフで、金髪で小麦色の肌だが、染めているわけではなく天然。
椿 涼太郎（つばき りょうたろう）
文芸部員。響の幼馴染で同級生。実家は響の家の隣にある喫茶店「メルヘン」で、時間のある時に店員として手伝っている。眉目秀麗、頭脳明晰、スポーツ万能な優等生。
関口 花代子（せきぐち かよこ）
文芸部員。響の同級生。ラノベファンで、特にヴァンパイア物が好き。
塩崎 隆也（しおざき たかや）
文芸部員。響の先輩。強面の不良で不良仲間達と文芸部を溜まり場にしていた。入部しに来た響を殺すと脅し帰そうとするも、殺し合いだと受け取った響に指を折られる。その後響に勧誘され、反対に彼女を脅かすも逆に彼女の度胸に屈して文芸部に入部する。
響 〜小説家になる方法〜（柳本光晴）の感想・解説・評価
史上初の芥川賞・直木賞同時受賞作家という天才を描いた意欲作
本作『響 〜小説家になる方法〜』の主人公・響は初登場時15歳ながらすでに圧倒的な文才を有しており、天才という名をほしいままに史上初の芥川賞・直木賞同時受賞作家となる。
現実世界に10代の天才小説家は過去一人たりとも存在していない。その意味で響もフィクショナルな存在になるだろうか。小説家と才能の関係については、ペルー出身のノーベル文学賞作家マリオ・バルガス＝リョサが以下のように書いている。
文学を志す人は、宗教に身を捧げる人のように、自分の時間、エネルギー、努力のすべてを文学に捧げなければなりません。そういう人だけが本当の意味で作家になり、自分を越えるような作品を書くような条件を手にするのです。われわれが才能とか天分と呼んでいるもうひとつの神秘は、若くして華々しい形で生まれてはきません―少なくとも小説の場合はそうです。
『若い小説家に宛てた手紙』バルガス=リョサ 木村榮一訳 新潮社
本作では作中に響の書いた小説のテキストが具体的に読める形で登場することはない。そのため響の評価は作中のキャラクターの反応によって行われることになる。
その意味で本作は「天才小説家を描いた作品」ではなく、「天才小説家を描いた作品でもある」が正しい。自分とは違う本当の天才を目にしたとき、周囲の人たちがどのような反応を見せるのか。その点にも注目だ。
合わせて読みたい本
女の子が死ぬ話
ここまでタイトルがストレートに内容を表している作品もそうないでしょう。
まさに「女の子が死ぬ話」。そのキャラクター像や心理描写などは『響』に通じるところがあります。
響 〜小説家になる方法〜（柳本光晴）の評判・口コミ・レビュー
柳本光晴「響 小説家になる方法」１を読了。誰彼かまわず「読んだ？」「読みなさいよ」「お読みなさいまし」とすすめたくなった。これほどの暴走キャラ創造術をマスターできたら、小説家マンガ家アニメ原作脚本家、なんにでもなれますって。マンガ大賞？ そんな肩書と関係なく既刊６巻まで注文した。
— 辻 真先 (@mtsujiji) 2017年4月15日
「響」６巻まで読了。両親の予想外な存在感に納得する。解らなかったのは後輩に敬語を使えという天才が、人生の上級生を呼び捨てにする感覚。読み落しなら御免なさい。明日鉄道活劇のゲラが届くので、今日から昭和の探偵小説を書く。書きたいから書く響は凄い。ぼくは自分が読みたいものを書くだけだ。
— 辻 真先 (@mtsujiji) 2017年4月18日
柳本光晴「響 小説家になる方法」１３完結巻を読了。途中を飛ばし読みして完読ではないが、主役の響が強烈なので残響が耳に残るまま、完読した錯覚に陥る。勝手ないいぐさだが、それが特徴で長所なのかも。なりふり構わぬ八方破れの構成が、究極の自己チュー少女を造形してしまうから、マンガは怖い。
— 辻 真先 (@mtsujiji) 2020年1月17日
｢響｣読了
— ゆーた@読書 (@dasadasagari) 2017年3月30日
これはとてつもなくオモシロイ✨
お試しで2巻まで買い、近くの喫茶店で読み終えるや否や走って本屋に戻って全部買ってしまいました😌マンガ大賞も当然と思える出来。
小説を読む読書垢の皆さんにこそ読んで欲しい！！
億が一につまんなかったらボクお金払うから！！ pic.twitter.com/kYi6wVdiCG
#響～小説家になる方法～ 全13巻読了。響の大人に忖度しない性格は痛快だし、漆黒のヴァンパイアの世界観作りは納得感もあり、プロデューサとの駆引きは良かった。後半間延びするけど、「自分はバカだから」と自分の可能性に蓋をする人、逆に「バカだけど」可能性を捨てない人との対比が良かった。
— (@LatchSketch) 2020年1月21日
