学校(山本直樹)のあらすじ(ネタバレなし)・解説・感想

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学校(山本直樹)の作品情報

タイトル
学校
著者
山本直樹
形式
漫画
ジャンル
短編集
エロス
恋愛
執筆国
日本
版元
文藝春秋、太田出版
初出
各項目
刊行情報
文藝春秋、1998年

学校(山本直樹)の概要

学校(山本直樹)の目次

「学校」
コミックビンゴ』1997年8、9月号
「渚にて」
漫革VOL.6』ヤングジャンプ1995年9月5日増刊号
「ファンシー」
美写×美写』漫画アクション1998年1月25日増刊号
「青春劇場」
Manpuku』ビックコミックスピリッツ1997年6月2日増刊号
「いいわけ」
COMIC CUE VOL.4』1998年
「素晴らしき新婚旅行」
ビックコミックスピリッツ』1988年7月7日増刊号
「鶏男」
COMICパピポ』、コミック文庫『誘ってあげる
「プノンペンの秋」
COMICパピポ』、コミック文庫『誘ってあげる

作者

山本直樹(1960 – )

漫画家。北海道松前郡。早稲田大学教育学部国語国文学科卒業。劇画村塾3期生。主に青年漫画を執筆。2000年からは、漫画雑誌『マンガ・エロティクス』(現・『マンガ・エロティクス・エフ』)のスーパーバイザーを務めながら、同誌に作品も発表している。2006年に『イブニング』で連合赤軍事件を題材にした 『レッド』の連載を開始し、第14回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞した。
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学校(山本直樹)の刊行情報

  • 学校』文藝春秋、1998年
  • 学校』太田出版、2006年

学校(山本直樹)のあらすじ

学校

舞台はとある学校。お金を出せば誰とでもセックスするとウワサの女子・Aにお金を払おうとする男がいた。Fとセックスしたいギター少年・BとBの歌が聞きたいだけの女子・F。頭に包帯を巻いて雨を見ている男子Cなど、同じ校舎内に様々な人間関係が描かれる。

渚にて

仲の良い女友達・今村から結婚したという知らせが届く。しかし、その直後人妻となった今村が姿を見せ、一緒にドライブに行こうと主人公・キタジマを誘い出す。そのまま二人は一日だけの逃避行に出発する。

ファンシー

主人公はペンギンの詩人。理由は特にないという。そんな中常連の投稿者の一人から「先生の妻になりたいのです。妻として一生おそばにおいてください」と結婚を申し込む手紙が舞い込む。そのままペンギンとの共同生活が始まる。

学校(山本直樹)の感想・解説・評価

実験的手法を用いた意欲作

表題作「学校」は、とある学校のなかで起こっている出来事を同時に表現する実験的手法がとられている。10人以上の登場人物たちに起きていることを同時進行で描いていく。そのため1ページの中にある複数のコマはそれぞれ繋がっておらず、同じ時間帯に校内で起こっている出来事を平行に描いている。

お金を出せば誰とでもセックスするとウワサの女A、Fとセックスしたいギター少年BとBの歌が聞きたいだけの女F。頭に包帯を巻いて雨を見ていた少年C。Aのことを黒板に落書きしてた女D…と複数の話が同時に進むため、最初はかなり読みにくい。しかし作品に漂っている物憂げな雰囲気は各登場人物たちに通じており、作品全体のバランスは不思議と崩れていない。

山本直樹らしさと不条理さを兼ね備えた短編集

「学校」では実験的な手法を用いたが、続く「渚にて」は不倫の関係の男女を山本直樹特有の柔らかい筆遣いで見事に表現。しかし「ファンシー」ではペンギンの詩人を主人公に据えるなどシュールな作品も収録されている。

主人公がペンギンでも儚い一時の人間関係を描いているのはさすがだ。

合わせて読みたい本

フラグメンツ

独特の雰囲気を持つ短篇集。

エロスと同時に切なさや儚さを感じることができる作品集です。

学校(山本直樹)の評判・口コミ・レビュー

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