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館シリーズ第6作。
作品情報
- タイトル
- 黒猫館の殺人
- 著者
- 綾辻行人
- 形式
- 小説
- ジャンル
- ミステリ
- 執筆国
- 日本
- 版元
- 講談社
- 初出
- 書き下ろし
- 刊行情報
- 講談社文庫
あらすじ・概要(ネタバレなし)
大いなる謎を秘めた館、黒猫館。火災で重傷を負い、記憶を失った老人・鮎田冬馬(あゆたとうま)の奇妙な依頼を受け、推理作家・鹿谷門実(ししやかどみ)と江南孝明(かわみなみたかあき)は、東京から札幌、そして阿寒へと向かう。深い森の中に建つその館で待ち受ける、“世界”が揺らぐような真実とは!? シリーズ屈指の大仕掛けを、読者(あなた)は見破ることができるか?
目次
作者
綾辻 行人 あやつじ・ゆきと(1960年12月23日 – )
京都府生まれ。京都大学教育学部卒業。京都大学院博士後期課程修了。在学中は京都大学推理小説研究会に所属する。1987年に『十角館の殺人』でデビュー。「新本格ミステリ」ムーヴメントの嚆矢となる。1992年に『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。「館」シリーズという一連の長編は、現代本格ミステリを牽引しつづけている。ミステリ、ホラー、怪談など幅広く活躍。代表作に『十角館の殺人』『時計館の殺人』『Another』など。
刊行情報
- 1992年4月 講談社ノベルス
- 1996年6月 講談社文庫
- 2014年1月 講談社文庫 新装改訂版
登場人物
鮎田 冬馬(あゆた とうま)
「黒猫館」の管理人。ホテル火災が元で現在は記憶喪失となっている。またそれ以前からとみられる左半身不随を負っている。
手記によれば、管理人ながらも僻地ゆえに別荘として利用されることもない「黒猫館」にて愛猫のカーロとともに殆ど世捨て人のような生活をしていた。
風間 裕己(かざま ゆうき)
「黒猫館」の現在の持ち主の息子。M大学商学部の学生。ロックバンド「セイレーン」のギタリスト。親元を離れ東京で一人暮らしをしている。隼人、晋、謙二郎と共にロックバンド解散記念旅行をしている。
氷川 隼人(ひかわ はやと)
裕己の従兄でT大学の大学院で理学部形態学の学生。「セイレーン」のピアニスト。異端の生物学者だった天羽博士の建てた「黒猫館」に興味を示す。
木之内 晋(きのうち しん)
裕己の友人で三流私大の学生。「セイレーン」のドラマー。
麻生 謙二郎(あさお けんじろう)
裕己の友人で三流私大の学生。「セイレーン」のベーシスト。オカルト好き。
椿本 レナ(つばきもと レナ)
旅行者で祐己と晋に誘われ、黒猫館に宿泊することになる。
天羽 辰也(あもう たつや)
進化論専門の生物学者で「黒猫館」の元の持ち主。オーストラリアに留学した後H大学助教授となるが問題を起こしてしまい、大学を追われた後は現在消息不明となっている。
江南 孝明(かわみなみ たかあき)
稀譚社の編集者。冬馬からの依頼を聞き、友人の角実に連絡を取る。
鹿谷 角実(ししや かどみ)
推理作家『迷路館の殺人』でデビューする。
感想・解説・評価
大仕掛けが印象的なシリーズ第6作
#綾辻行人「黒猫館の殺人」#読了
— 右手@ものかき (@migite1924) 2020年2月20日
館シリーズ6作目。山奥の謎の館・黒猫館が舞台。火災で重傷を負い、記憶を失った老人・鮎田冬馬の依頼で彼が持っていた手記の内容を辿る旅が始まります。その手記に書かれていた黒猫館での事件とは?老人はなぜ記憶を失うことになったのか?https://t.co/bGsXw6olUZ pic.twitter.com/2C9CyLjGUN
作中では手記の内容を明かしつつ、鹿谷と江南が真相を知るために動き回ります。それほど長くない作品の中に、これでもかと伏線が仕掛けられています。その伏線が最後に回収されていく様は見事。何気なく読んでいた一文にもミスリードが仕掛けられていたのには驚かされますし、感心させられます。
— 右手@ものかき (@migite1924) 2020年2月20日
老人に関する謎はかなりヒント満載で僕でも気が付きました。それで得意げに読み進めていったものの、館に関する謎はまったく気が付かず。著者曰く本作は「外角低めぎりぎりに落ちるフォーク」とのことですが、確かに人によっては不満を口にしたくなることもあるのかなぁ…と。
— 右手@ものかき (@migite1924) 2020年2月20日
まぁそれって見事に騙されましたよ、やられましたよってことだと思うんですけどね。黒猫館が好きか嫌いか、読んだ人と話し合いたくなってきます。そんな作品です。
— 右手@ものかき (@migite1924) 2020年2月20日
合わせて読みたい本
十角館の殺人
十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の7人が訪れた。館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。やがて学生たちを襲う連続殺人。ミステリ史上最大級の、驚愕の結末が読者を待ち受ける! 1987年の刊行以来、多くの読者に衝撃を与え続けた名作が新装改訂版で登場。
著者のデビュー作ともなったシリーズ第1作。
館シリーズは刊行順に読んでいくべき作品です。読んでいなかったらぜひ読みましょう!
評判・口コミ・レビュー
綾辻行人『黒猫館の殺人』読了
— ニャン美@読書垢 (@nyam_book) 2018年1月4日
記憶を失った黒猫館の管理人が記した殺人事件に関する手記
今回も鹿谷門実と江南孝明のコンビが真相に迫ります
真相を知ってから読むと、相変わらず伏線がすごい…
読んでるときはほんの僅かな違和感しかないんだけどなあ… pic.twitter.com/t10kQoEZry
読了 『黒猫館の殺人』 綾辻行人
— ざき (@zakiSH69) 2017年7月21日
火災の影響で記憶を失ってしまった鮎田冬馬。昔書いた手記を頼りに記憶を取り戻し真実を突き止めようとするが…
読んでいて確かに違和感を感じる箇所がありました。けれども真実は思ってた以上に壮大なもので驚きを通り越して笑っちゃいました😆 pic.twitter.com/r8RAfNiEUo
『黒猫館の殺人』綾辻行人
— ゆづ (@yudu_kaonashi) 2019年8月1日
手記を読みながら事件を追っていく、今までとは少し違う話の進み方でしたが、今回もとっても楽しませてもらいました!伏線がものすごくはられていて、何故トリックに気がつかなかったのだろうと悔しいばかりです😂猫が好きなので、題名的にもお気に入りの一冊です!#読了 pic.twitter.com/aO6pQOTknK
黒猫館の殺人、読了!
— なお@泰麒推し (@naonao_renmaya) 2018年5月7日
伏線があっちこっちに散りばめられてたのに、全く気づきませんでした!💦
でもきっと鋭い人なら、読んでて色んな違和感に気づくんだろうなぁ。そこからどう真相にたどりつけるか、自分で推理するのも面白そう!
何か何言ってもネタバレに繋がりそうで、感想難しい😅😅 pic.twitter.com/t3NQbkmugM
「黒猫館の殺人」#読了
— アガサ@読書 低浮上 (@AgathaQueen1841) 2018年10月20日
大いなる謎を秘めた館、「黒猫館」。
火災で重傷を負い、記憶を失った老人鮎田冬馬の依頼を受け、鹿谷と江南が事件へと巻き込まれる。
手記中に数え切れないほどの路線があり、今までとは少し違ったトリックで奔放される。 80%は見抜いても、残りの20%が重要という本文に痛感。 pic.twitter.com/VNrhP4MGIB