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SNS時代の挑発的人生論。
作品情報
- タイトル
- 弱いつながり
- 著者
- 東浩紀
- 形式
- 哲学
- ジャンル
- 哲学
- 執筆国
- 日本
- 版元
- 幻冬舎
- 執筆年
- 不明
- 初出
- 書き下ろし
- 刊行情報
- 幻冬舎文庫
あらすじ・概要(ネタバレなし)
「かけがえのない個人」など存在しない。私たちは考え方も欲望も今いる環境に規定され、ネットの検索ワードさえグーグルに予測されている。それでも、たった一度の人生をかけがえのないものにしたいならば、新しい検索ワードを探すしかない。それを可能にするのが身体の移動であり、旅であり、弱いつながりだ――。SNS時代の挑発的人生論。
作者
東 浩紀 あずま・ひろき(1971年5月9日 – )
批評家、作家。東京生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。専門は哲学、表象文化論、情報社会論。主な著書に『存在論的、郵便的』(1998年)『動物化するポストモダン』(2001年)『一般意志2.0』(2011年)『ゲンロン0 観光客の哲学』(2017年)ほか多数。
刊行情報
- 『弱いつながり―検索ワードを探す旅』(幻冬舎、2014年)
感想・解説・評価
#東浩紀「弱いつながり」#読了
— 右手@ものかき (@migite1924) 2020年2月16日
普段哲学書を読まない人向けに、自己啓発本のように書かれた一冊。主にSNS時代の人の繋がりや社会、環境の重要性について書かれています。
リアルの繋がりは「強い絆」で、ネットの繋がりは「弱い絆」だと考えることは間違いだと語ります。https://t.co/w2BU9YNeAJ pic.twitter.com/FmKsUIjlQr
著者によると、ネットは強い絆をどんどん強くするメディアとのこと。確かに政治系のTwitterアカウントを見るとそうですよね。自分の意見に近い人ばかりをフォローしてRTしている。
— 右手@ものかき (@migite1924) 2020年2月16日
そんな中で、リアルの行動によって起こる意図しない出会いや偶然性といった「弱い絆」の重要性を訴えます。
ただ、ネットはいまや実生活とは切っても切れないほど便利で生活に密着したもの。ネットを下げるのではなく、実際に旅や行動をすることが、ネットで普段検索しないワードを手に入れることに繋がるという意見を表明していて、それには強く頷かされます。
— 右手@ものかき (@migite1924) 2020年2月16日
議論のメタ化(問題についてではなく、そもそも正しいとは何か?とか、自分たちは正しいことを選択できるのかとかいう抽象化)とか、ネット上で評価や読者を増やすのは「どぶ板選挙」で純粋な体力の消耗戦で本当に革新的なコンテンツはそこからは生まれないという。ここは全ブロガーが頷くでしょう。
— 右手@ものかき (@migite1924) 2020年2月16日
観光客、チェルノブイリ、誤配、福島、デリダ、言語、動物的などの東さんの仕事に触れるワードを幅広く内包しつつ、とても読みやすい。入門書として最適だと思います。
— 右手@ものかき (@migite1924) 2020年2月16日
旅に出たくなる一冊ですね。
合わせて読みたい本
ゲンロン0―観光客の哲学
否定神学的マルチチュードから郵便的マルチチュードへ――。
ナショナリズムが猛威を振るい、グローバリズムが世界を覆う時代、新しい政治思想の足がかりはどこにあるのか。
ルソー、ローティ、ネグリ、ドストエフスキー、ネットワーク理論を自在に横断し、ヘーゲルのパラダイムを乗り越える。
著者20年の集大成、東思想の新展開を告げる渾身の書き下ろし新著。
「観光客」など東さんの思想を集約した一冊です。
さすがに「弱いつながり」よりは難しいですが、哲学書・人文書としてはとても読みやすい一冊です。
弱いつながりの各ワードに興味を持ったのなら続けて読みましょう。
評判・口コミ・レビュー
東浩紀『弱いつながり』読了。人生や仕事の可能性を広げるやり方を抽象論でなく具体的(旅と検索)に指南してるのが画期的。人生で深く考えるべき問題とそうでない問題を峻別するマニュアルにもなるのでは。平野啓一郎の分人主義と本書の「観光客であれ」という思想は両立可能ではないかと思った。(続
— 津田大介 (@tsuda) 2014年8月11日
東浩紀著
— オゼキカナコ/長月 (@nagatsuki_life) 2014年8月12日
「弱いつながり」読了。
これ読んだら楽になれる人いっぱいいるのでは。いわゆる自己啓発本的でない、良い意味での軽さと無責任さがとても好ましい。逆説的な教えを素直に受け入れて、ただただ旅に出たいと思った。 pic.twitter.com/i1GTis8c5W
「弱いつながり」読了。この本に辿り着く情報環境(本書でいう所の「強いつながり」)を築いてたので、思う所をクリティカルに言語化してもらったような感謝の念。でもセレンディピティで本書に辿り着く人が増えるといいな。あとルソー読みたくなった。 pic.twitter.com/ZvJAMYGbgh
— ひさがたまい (@butnotail) 2014年8月18日
東浩紀著『弱いつながり』読了。
— 佐貫 亮 (@RESIGNATION_MIX) 2014年8月5日
旅、検索ワード、人とのつながり、原発事故等このような独自の視点で語られる哲学的エッセイ。
読みやすいエッセイで、そこまで難しく書かれてはいないが、良い人生論である。 pic.twitter.com/KC9MFAiZpR
東浩紀「弱いつながり」読了。
— hatsat1976 (@shishimaru1976) 2014年7月26日
色々となるほどな思えて、さらっと1時間程度で読めちゃうし、面白かったです。 要は、自分らしさとか、自分の固定観念とかに捕らわれてるだけじゃつまらなくなっちゃうんですよね。だから、ノイズに満ちたリアルな弱いつながりが大切というのは、すごく納得です。