走れ、セナ!(香坂直)のあらすじ(ネタバレなし)・感想

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走れ、セナ!(香坂直)の作品情報

タイトル
走れ、セナ!
著者
香坂直
形式
小説
児童文学
ジャンル
陸上
スポーツ
執筆国
日本
版元
講談社
初出
書き下ろし
刊行情報
講談社文庫
受賞歴
第45回講談社児童文学新人賞佳作
第16回椋鳩十児童文学賞

走れ、セナ!(香坂直)のあらすじ・概要

作者

香坂 直 こうさか・なお(1964年 - )

児童文学作家。岡山県生まれ。大阪教育大学肢体不自由児教育教員養成課程卒業。2005年、第45回講談社児童文学新人賞佳作となった『走れ、セナ!』でデビュー。同作品で椋鳩十児童文学賞を受賞した。2007年『トモ、ぼくは元気です』で第36回児童文芸新人賞を受賞。

走れ、セナ!(香坂直)の刊行情報

走れ、セナ!(香坂直)の登場人物

セナ
音速の貴公子・アイルトン・セナから名前を付けられた女の子。小学5年生。足の速さに自信を持っている。

一ノ瀬さん
陸上部に所属する女子。全国大会4位の強豪選手。

走れ、セナ!(香坂直)の感想・解説・評価

底抜けに明るい小学5年生の日常

アイルトン・セナをご存じでしょうか。「音速の貴公子」と称されたF1レーサーです。彼は最速を追い求めようとしたがゆえに、レース中にコンクリートウォールに激突して亡くなってしまいました。

本作の主人公であるセナは、そんな彼と同じ名前を持つ女の子です。彼と同じく、人類最速を追い求める競技に取り組んでいます。それは陸上の100メートル。けれど、決して厳しい競技の世界を描いたものではありません。ただ、小さな競技会に参加する話です。

本作のテーマは「成長」です。児童文学の王道テーマです。そのテーマの中で、取り上げられるのは「普通」というキーワードです。

セナには母親しかいません。そんなセナは、恵まれている他のうちに比べて自分が劣っている理由が「父親がいないこと」だと考えてしまいます。

そんな中、セナは熱心に陸上に取り組み、競技会へと出場することになります。そして緊張や重圧というものを初めて感じることになります。陸上競技や競技会への出場を通じて、セナは大きく成長することになります。彼女が劣っていると感じた理由はもちろん父親がいないことではなかったのです。

陸上競技を扱っているとはいっても、主人公は小学5年生です。オリンピックや世界選手権でたたかうような話ではありません。大きなドラマが展開されるわけでもありません。ただ小学5年生の日常が描かれます。でもその日常はまぶしいほどに輝いているのです。

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