図書館戦争(有川浩)のあらすじ(ネタバレなし)・解説・感想

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図書館戦争(有川浩)の作品情報

タイトル
図書館戦争
著者
有川浩
形式
小説
ジャンル
SF
ディストピア
パラレルワールド
アクション
ミリタリー
ラブコメディ
恋愛
執筆国
日本
版元
KADOKAWA
初出
書き下ろし、2006年
刊行情報
角川文庫
受賞歴
第39回星雲賞日本長編作品部門
2007年度本屋大賞第5位
「本の雑誌」2006年上半期エンターテインメント第1位
「キノベス」2006年度ベスト30 第4位
「SFが読みたい!」2006年度ベストSF国内編第6位

図書館戦争(有川浩)のあらすじ・概要

正義の味方、図書館を駆ける!-公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律として『メディア良化法』が成立・施行された現代。超法規的検閲に対抗するため、立てよ図書館!狩られる本を、明日を守れ。

作者

有川 浩(1972年6月9日 – )

小説家。高知県出身。園田学園女子大学卒。2019年2月、ペンネームの表記を「有川 ひろ」へ改めることを発表した。2003年に『塩の街 wish on my precious』で第10回電撃ゲーム小説大賞を受賞しデビュー。

図書館戦争(有川浩)の刊行情報

映画版、アニメ版関連動画

テレビアニメ『図書館戦争』2008年4月~6月

劇場アニメ『図書館戦争 革命のつばさ』2012年6月16日

映画『図書館戦争』2013年4月27日

映画『図書館戦争-THE LAST MISSION-』2015年10月10日

テレビドラマ『図書館戦争 ブック・オブ・メモリーズ』2015年10月5日

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漫画版

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図書館戦争(有川浩)の登場人物

笠原 郁(かさはら いく)
「熱血バカ」。本作の主人公。女性。22歳。身長170cm超。高身長と鍛えられた体つきがコンプレックス。防衛部・図書特殊部隊所属であり、女性では史上初かつ唯一の特殊部隊隊員である。堂上班班員。一等図書士。

堂上 篤(どうじょう あつし)
「怒れるチビ」。27歳。身長165センチメートル。防衛部・図書特殊部隊所属。二等図書正。郁、小牧、手塚を擁する班の班長。責任感が強いため、郁には必要以上に厳しく指導するが、愛情の裏返しである。

小牧 幹久(こまき みきひさ)
「笑う正論」。27歳。防衛部・図書特殊部隊所属。二等図書正。堂上班の副班長。図書大学校時代からの堂上の同期。

手塚 光(てづか ひかる)
「頑な少年」。22歳。防衛部・図書特殊部隊所属。一等図書士。郁の同期。几帳面で努力家で誠実だが、完璧主義で融通が利かず恋愛に疎い。

柴崎 麻子(しばさき あさこ)
「情報屋」。22歳。業務部・武蔵野第一図書館所属。一等図書士。郁の寮でのルームメイトで親友。郁、手塚とは同期。情報通であり、実験構想中の情報部候補生。

玄田 竜助(げんだ りゅうすけ)
「喧嘩屋中年」。43歳。防衛部・図書特殊部隊隊長。三等図書監。郁の戦闘能力を高く買っている。しばしば豪快かつ無茶な作戦を立案する。

稲嶺 和市(いなみね かずいち)
関東図書基地司令で現図書隊制度設立の立役者。特等図書監。一見穏やかで上品な老人だが、玄田のような一癖も二癖もある部下を自由にさせておく度量を持つ。『日野の悪夢』の生存者で、事件当時は日野市立図書館館長を務めていた。

図書館戦争(有川浩)の感想・解説・評価

本を守るために戦う「図書隊員」を描くミリタリーラブコメ

現在、文庫本は1冊600~700円、単行本は1400~1700円ほどです。しかし本作の世界では、本はどんなに安くても1冊3000円。へたすると1冊10000円もするというのです。

これは、「メディア良化法」という法律のせいなのです。この法律は、「良識」に反する言葉を、テレビ、書籍、雑誌から排除するために成立しました。

現行の日本国憲法にある「言論、思想の自由」に違反しているように思うのですが、憲法の穴をすりぬけ、国民の無関心さもあいまって成立してしまったとのこと。それゆえ、本屋にある「メディア良化法」に違反する多くの本が狩られてしまい、本の値段が高騰することになってしまったのです。

本作は、そんな表現規制が進んだ日本で本を守るために戦う「図書隊員」を描くミリタリーラブコメ小説になっています。

図書館の自立を守るために奮闘する図書隊

武装して強行される「狩り」に断固として抵抗するのが図書館です。図書館には、「メディア良化法」に違反する蔵書が数多くあるのですが、国家機関の干渉を拒否してでも、図書館の自立を守ろうとしました。

そんなとき、抵抗する図書館に業を煮やした「メディア良化法」賛同団体が武装して図書館を襲撃する事件が発生してしまいます。さすがに、図書館方も抵抗できず12名の尊い命と多数の蔵書を失ってしまうことになってしまいました。これは後に「日野の悪夢」と呼ばれることになる図書館界未曾有の大惨事です。

その後「日野の悪夢」を経験し、警察の協力が絶対でないことを知った生き残りの主導で、「図書館隊」なる自衛の軍隊を持つことになります。

主人公の郁は最前線部隊である「防衛部」の新隊員であり、成績優秀な手塚、教官である堂上、小牧と共に日々訓練に励んでいる、背の高い女の子です。

彼女の性格は非常にまっすぐ、素直な性格です。自分がおかしいと思うことには正直に怒り、泣きます。そんな彼女には、「おてんば」という言葉と共に「正直」、「素直」という言葉があてはまります。本が好きで、図書館隊隊員になった彼女は本を守らずにはいられないのです。彼女は銃ではなく、正直さを武器にして戦っているようですらあります。

ミリタリー、ラブコメディ、ディストピアなど様々な要素を合わせ持つ小説です。図書館隊の戦闘の描写にハラハラさせられる一方、ラブコメとして掛け合いのおもしろさを楽しめるなど、幅広い小説の魅力を感じることができる一冊です。

合わせて読みたい本

図書館戦争はシリーズ化されており、本編4巻、外伝2巻により構成されています。

図書館戦争(有川浩)の評判・口コミ・レビュー

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