【おすすめ】北森鴻の全作品を一覧であらすじを紹介します

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北森 鴻 きたもり・こう(1961年11月15日 – 2010年1月25日)

小説家。山口県下関市生まれ。駒澤大学文学部歴史学科卒業。1995年『狂乱廿四孝』で鮎川哲也賞受賞。 1999年『花の下にて春死なむ』で第52回日本推理作家協会賞・短編および連作短編集部門受賞。

おすすめ作品ランキング

長い記事なので、先におすすめランキングを紹介します!

  • 1位:旗師・冬狐堂
  • 2位:香菜里屋シリーズ
  • 3位:蓮丈那智フィールドファイル

作品一覧リスト

狂乱廿四孝(1995年9月)

悲劇の名女形・澤村田之助を巡る、北森鴻衝撃のデビュー作
幻の未完長編を初収録した完全版

三世澤村田之助、江戸末期から明治初期にかけて一世を風靡した歌舞伎の名女形。舞台の最中の怪我から脱疽となり結果として四肢を切断せざるを得なかった悲劇の名優である。明治3年、異彩の画家・河鍋狂斎の描いた幽霊画を発端とした連続殺人事件が、猿若町を震撼させる。幽霊画には歌舞伎界を揺るがす秘密が隠されているらしい――。滅び行く江戸の風情とともに、その事件の顚末を戯作者見習いのお峯の目を通して丁寧に活写した、第6回鮎川哲也賞受賞作『狂乱廿四孝』に、その後のお峯たちの姿を描いた未完の長編ミステリ『双蝶闇草子』を付す。

冥府神(アヌビス)の産声(1997年4月)

旗師・冬狐堂(1997年5月~2005年1月)

狐罠(1997年5月)

店舗を持たず、自分の鑑定眼だけを頼りに骨董を商う〝旗師〟宇佐見陶子。彼女が同業の橘薫堂から仕入れた唐様切子紺碧碗は、贋作だった。プロを騙す「目利き殺し」。意趣返しの罠を仕掛けようと復讐に燃えるなか、橘薫堂の外商の女性が殺され、陶子は事件に巻き込まれてしまうーー騙し合いと駆け引きの世界を巧みに描いた極上の古美術ミステリーシリーズ、第一弾!

狐闇(2002年5月)

骨董の競り市で落札した二面の青銅鏡。そのうちの一面が、謎に満ちた三角縁神獣鏡にすり替えられていた。骨董商という立場を忘れ魔鏡に魅入られた陶子だったが、盗品だと分かり真の所有者に返すことに。しかし、彼女に魔の手が。絵画の贋作作りの疑いをかけられ、骨董業者の鑑札を剥奪されてしまう。狡猾な罠を仕掛けたのは誰? 満身創痍で調査を進めると、壮大な歴史が隠れていた……。

緋友禅(2003年1月)

偶然立ち寄った画廊で、見事な緋色のタペストリーに惚れ込んだ骨董商の陶子。現金で百二十万円を支払い、全作品を引き取る約束をしたものの、いつまで経っても作品が届かない。アパートを訪ねると作家は死亡、作品は消えていた(表題作)。陶子の師匠にあたる男が自殺。その死を不審に思い、彼の足取りを追う(「陶鬼」)。古美術に関わる人間の底知れぬ執念と業の深さを描いた全四篇。

瑠璃の契り(2005年1月)

騙し騙されが日常茶飯事の骨董の世界を、一人で生き抜く孤高の骨董商・宇佐見陶子。目利きの命である眼を患った彼女の元に、同業者がわけありの品を持ち込む。それは昭和を代表する作家の逸品でありながら、わずか十ヶ月のうちに三度も返品された和人形だった(「倣雛心中」)。友人の硝子が流した一粒の涙。瑠璃ガラスの切り子碗に隠された秘密とは(表題作)。古美術ミステリー全四篇。

メビウス・レター(1998年1月)

男子高校生が謎の焼身自殺を遂げた。数年後、作家・阿坂龍一郎宛てに事件の真相を追跡した手紙が、次々と送りつけられる。なぜ阿坂のもとに? そして差出人の正体は? 阿坂は人妻のストーカーに付け狙われ、担当編集者は何者かに殺害された。すべてがひっくり返る驚愕の結末とは!? 傑作長編ミステリー。

闇色のソプラノ(1998年9月)

夭折した童話詩人の「秋ノ聲」の中の不思議な擬音の正体は? 神無き地・遠誉野で戦慄の殺人事件が幕を開ける。驚愕の長篇本格推理

香菜里屋シリーズ(1998年11月~2007年11月)

花の下にて春死なむ(1998年11月)

春先のまだ寒い夜。ひとり息を引き取った、俳人・片岡草魚。
俳句仲間でフリーライターの飯島七緒は、孤独な老人の秘密を解き明かすべく、
彼の故郷を訪れ――(表題作)。
バー「香菜里屋」のマスター工藤が、客が持ち込む謎を解く連作短編ミステリー。

桜宵(2003年4月)

妻の死から一年。警察官の神崎守衛は、遺品の中から手紙を見つける。
三軒茶屋のビアバー《香菜里屋》に、妻は「最後のプレゼント」を用意したという。
マスター工藤が振る舞う炊き込みご飯は、妻のそれと同じ味。
感傷に浸るも、料理の名を聞き愕然とする――(表題作)。

螢坂(2004年9月)

十六年前に別れた恋人の名を耳にした男は、
料理上手で聞き上手のマスター工藤に心をほぐされ、
胸の奥底にしまっていた過去を語り始める。
そこには思いもよらぬ謎が――(表題作)。

香菜里屋を知っていますか(2007年11月)

香菜里屋シリーズ完結編。当店の裏メニュー。それはお客様が持ち込む謎と、その解決です。ビアバー香菜里屋は、客から持ちこまれる謎がマスター・工藤によって解き明かされる不思議な店――。常連客は、工藤による趣のある料理とともにこの店を愛していた。だが、その香菜里屋が突然たたまれてしまう。そして若かりし頃の工藤の秘密が明らかになる。シリーズ完結編。

メイン・ディッシュ(1999年3月)

小劇団「紅神楽」を主宰する女優・紅林ユリエの恋人で同居人のミケさんは料理の達人にして名探偵。どんなに難しい事件でも、とびきりの料理を作りながら、見事に解決してくれる。でも、そんなミケさん自身にも、誰にも明かせない秘密が……。ユーモラスで、ちょっとビターなミステリ連作集。スペシャル・メニューを召し上がれ。

屋上物語(1999年4月)

さまざまな人たちが集まるそのデパートの屋上では、いつも不思議な事件が起こる。飛降り自殺、殺人、失踪……。だが、ここに、何があっても動じない傑物がいた。人呼んでさくら婆(ババ)ァ、讃岐うどん店の女主人である。今日もPHSの忘れ物が一つ。奇妙なことにそれが毎日、同時刻に呼出音だけ鳴るのだ。さくら婆ァの手が空いた時間帯に、まるで何かをつたえたいかのように……。早世したミステリー界の異才が残した珠玉の連作「屋上」推理、熱いリクエストに応えて待望の電子化!

蓮丈那智フィールドファイル(2000年5月~2014年12月)

凶笑面(2000年5月)

「凶笑面」の封印、解くべからず――異端の民俗学者・蓮丈那智のもとへ届いた一通の手紙。それは、怨念がこめられた、笑う「面」の調査依頼だった。次々と死者を出し、封印された面の謎――。調査をはじめた矢先、床一面に散らばるビー玉の中で、依頼者が死体となって発見された。凶笑面が発見された倉の中で……。これは面の呪いなのか? 封印を解いてはいけなかったのか――。那智の端正な顔立ちが妖しさを増すとき、怪事件の全貌が明らかになる。本邦初、民俗学ミステリー全5編。

触身仏(2002年8月)

生きながらの神「即身仏」に触れてはならない――異端の民俗学者・蓮丈那智のもとへ一通の手紙が届いた。とある村に珍しい即身仏が祀られていると言う。生きたまま土中に埋められ、生きながらに仏となる「即身仏」が……。調査に赴いた那智は、村に全ての記録から抹消された場所があることを知る。そして実物の即身仏を目にし、その右手に触れてしまった。それはやがて起こる悲劇の幕開けとなる……。記憶から消された土地。そこに隠された悲劇。即身仏に触れたとき、忌まわしき記憶が蘇る――本格民俗学ミステリー全5編。

写楽・考(2005年8月)

歴史に不滅の名を刻みつつも、いまだヴェールに厚く覆われたままの、東洲斎写楽。蓮丈那智は、古文書の調査に訪れたはずの四国で、その浮世絵の知られざる秘密へ足を踏み入れることに(表題作)。憑代、湖底遺跡、奇怪な祭祀。異端の民俗学者は、堆積する時代に埋没してしまった死者の囁きに、今日も耳を傾け続ける――。あなたの知らぬもう一つのニッポンを描く、本格ミステリ集。

邪馬台(2011年10月)

明治時代に忽然と消失した村が残した奇妙な文書は、邪馬台国の真相へと至る秘録だった! 異端の民俗学者・蓮丈那智の手に渡った「阿久仁村遺聞」。仲間たちとそこに隠された深い謎を追ってゆくうちに、数々のキーワードが浮かんできた。銅鏡、鬼、殺戮、たたら製鉄、出雲大社……。ミステリがすべて解かれたとき、現代まで秘められていた真の日本史が、あなたの眼前に現れる。

天鬼越(2014年12月)

鬼無里(きなさ)が、消える……。民俗学者・蓮丈那智(れんじょうなち)と助手の内藤三國(みくに)は差出人不明のメールを受け取り、かつて訪れたH村に思いを馳せる。5年前、鬼の面をつけ、家々を練り歩く神事の最中、殺人事件が起きたのだった。誘(いざな)われるようにふたたび向かった村では、ある女性が待っていた――。著者急逝から6年、残された2編と遺志を継いで書かれた4編を収録。歴史民俗ミステリ、堂々たる終幕!

パンドラ’S ボックス(2000年6月)

画壇の若き寵児(ちょうじ)が突然、不可解な焼身自殺を遂げた。その死に秘められた驚くべき秘密とは?(「仮面の遺書」)大阪府警に届いた殺人を告白する手紙。少女の死体を古墳の稜墓(りょうぼ)に埋めたというのだ。捜査は、専門家による発掘調査を終えてからと命じられた刑事は……(「踊る警官」)。大胆な着想と鮮やかな謎解き! デビュー作を含む初期短篇7作と、エッセイ7編を収録。

顔のない男(2000年10月)

惨殺死体で発見された空木は交友関係が皆無の〈顔のない男〉だった。彼が残したノートを調べる二人の刑事は新たな事件に遭遇する

テッキ&キュータ(2001年2月~2006年10月)

親不孝通りディテクティブ(2001年2月)

タクシー強盗と、港の火事、そしてスーパーの警報騒ぎ、同時に起こった事件の意外な関連とは…。中洲の屋台でバーを営む鴨志田鉄樹と、結婚相談所の調査員・根岸球太。腐れ縁の通称「鴨ネギコンビ」が、どういうわけか、物騒な事件に関わっていく。博多を舞台に大暴れ! ハードボイルド・ストーリー。

親不孝通りラプソディー(2006年10月)

一九八五年、十七歳。オレ達若かった!『親不孝通りディテクティブ』の名(迷)コンビの高校時代、キュータとテッキは恐れ知らずに博多の街を駆け回る。羽目を外したキュータは美人局に嵌められる。金に窮したキュータは信金の裏金をまんまと奪うが、結果は収束どころか、闇社会が絡み危機てんこ盛りの事態に。

蜻蛉始末(2001年6月)

明治12年、政商藤田傳三郎は贋札事件の容疑で捕縛された。維新前後の激動の世で、宿命を負った二人の男の友情と別離、対決を描く

共犯マジック(2001年7月)

人の不幸のみを予言する謎の占い書《フォーチュンブック》。偶然入手した七人の男女は、運命の黒い糸に絡めとられたかのように、それぞれの犯罪に手を染める。錯綜する物語は、やがて驚愕の最終話へ。連作ミステリーの到達点を示す傑作長篇。

孔雀狂想曲(2001年10月)

東京は下北沢の片隅にある骨董品屋・雅蘭堂。店主の腰名集治は実は相当の目利きなのだが、商売はそれほど上手くない。おかげでいつも開店休業状態。それでも、ひとたび人々の記憶や思いのこもった骨董品をめぐって事件が起きると、抜群の鑑定眼と推理力で謎に挑む。ベトナム・ジッポー、鉱物標本の孔雀石、江戸切子――様々なモノと謎が今日も雅蘭堂を訪れる……。傑作ミステリ連作集。

裏京都シリーズ(2003年7月~2006年4月)

支那そば館の謎 裏京都ミステリー(2003年7月)

僕の名は有馬次郎。京都でも指折りの貧乏寺、大悲閣千光寺の寺男だ。怪盗と呼ばれた過去もあったが、縁あって慈悲深い住職に拾われ、表の世界の住人となった。厄介なのは、寺に奇妙な事件ばかりが持ち込まれること。持ち前の身軽さと裏の人脈を駆使、住職の智恵をお借りして、解決にひた走る毎日だ。京の風情と垂涎の料理の数々も楽しい、本格推理の傑作登場!

ぶぶ漬け伝説の謎 裏京都ミステリー(2006年4月)

地元弱小新聞の自称エース記者・折原けいに殺人容疑が? 京都の裏情報を取材に来ていたフリーライターが毒殺され、接触していた彼女に警察が目をつけたのだ。マイナーな名刹・大悲閣千光寺の寺男・有馬次郎は、容疑を晴らしてやるため、調査に乗り出すが――。(表題作) 知る人ぞ知るミステリアス京都と、古都ならではの謎解きの妙味、じっくりご堪能ください!

暁の密使(2006年1月)

“不惜身命”仏道のために一命を賭して西蔵(チベット)の聖地・拉薩(ラッサ)を目指した仏教者がいた。その名は能海寛。時は明治、近代国家形成に向け必死に背伸びする日本を取り巻く情勢は、その苛烈さを増していた。アジアにあって地勢の要衝であるチベットを制するために欧米列強の触手が伸びる。世にグレートゲームといわれる覇権競争である。仏教再興のためチベット潜入という壮挙を図りながらも、思いなかばで行方を断った能海の足跡を辿りながら、歴史のifに挑む著者会心の歴史ミステリー巨編、待望の電子化。

佐月恭壱シリーズ(2006年3月~2008年9月)

深淵のガランス(2006年3月)

画壇の大家の孫娘の依頼で佐月は、いわくつきの傑作を修復することに。パリの街並の下に隠されていたのは!? 表題作ほか2篇

虚栄の肖像(2008年9月)

花師と絵画修復師の2つの顔を持つ佐月。絵画修復のため立ち寄った寺で昔の恋人に再会して……。著者急逝によるシリーズ最終作

なぜ絵版師に頼まなかったのか(2008年5月)

葛城冬馬、13歳。明治元年生まれの髷頭の少年は、東京大學医学部教授・ベルツ宅の給仕として働くことになった。古式ゆかしき日本と日本酒をこよなく愛する教授は、比類無き名探偵でもあった。米国人水夫殺害事件、活き人形が歩き出す怪事……数々の難事件を、冬馬の調査をもとに鮮やかに解決してしてゆく。史実を絶妙に織り交ぜながら綴る、傑作ミステリー!

うさぎ幻化行(2010年2月)

義兄が遺した不思議な“音のメッセージ”。音源を巡る旅路の果てに見たものは……。旅情豊かに描いた連作長編ミステリ。

飛行機事故で突然この世を去ってしまった、義兄・最上圭一。優秀な音響技術者だった彼は、遺書とは別に「うさぎ」宛に不思議な“音のメッセージ”を遺していた。圭一から「うさぎ」と呼ばれ、可愛がられていたリツ子は、早速メッセージを聞くことに。環境庁が選定した、日本の音風景百選を録音したものと思われるが、どこか不自然なひっかかりを覚える。謎を抱えながら、録音されたと思しき音源を訪ね歩くうちに、リツ子は奇妙な矛盾に気づく――。横浜、札幌、山口、香川、岩手……、音風景を巡る謎を、旅情豊かに描いた連作長編。

暁英 贋説・鹿鳴館(2010年4月)

明治十年に来日した若き英国人建築家ジョサイア・コンドル。のちに「鹿鳴館」建造担当者となる彼は、お雇い外国人として多忙な日々を過ごすうち、天才画家河鍋暁斎に弟子入りする。一方で、国際商社ジャーデン・マセソン社から、ある密命を帯びていた…。謎に包まれた鹿鳴館を描くという作業は、近代日本そのものを描くこと。鬼才、渾身の明治ミステリー800枚。無念の絶筆作品。

ちあき電脳探偵社(2011年1月)

美少女探偵ちあきとコウスケのコンビが、町や学校で起こるどんな難事件も解決。急逝を惜しまれた作家の幻の名作!

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