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中上 健次 なかがみ・けんじ(1946年8月2日 – 1992年8月12日)
小説家。和歌山県新宮市生まれ。和歌山県立新宮高等学校卒業。羽田空港などで肉体労働に従事したのち、執筆に専念。紀州熊野を舞台にした数々の小説を描き、ひとつの血族と「路地」のなかの共同体を中心にした「紀州サーガ」とよばれる独特の土着的な作品世界を作り上げた。1976年『岬』で第74回芥川賞を受賞、戦後生まれで初めての芥川賞作家となった
もっと読む【おすすめ】中上健次の全作品を一覧であらすじを紹介します
中上健次のおすすめ作品ランキング
第5位:地の果て 至上の時
中上健次『地の果て 至上の時』読了。
— ヤマニシ (@bkbkbook29) October 13, 2020
遂に<秋幸>三部作を読み終えた。個人的には「岬」が最高傑作だと思うけど、地=血と生=性=政が複雑に絡まり合うサーガの頂点は間違いなく本作。重層的で強度のある構造に圧倒された。
中上作品を楽しむためのポイントは「柄谷らの神聖視にいかに抗えるか」である。
新刊ではないですが……夏になると読みたくなる1冊、中上健次『地の果て 至上の時』(講談社文芸文庫)。夏の光が充満してます。コントラスト最大。 pic.twitter.com/Hgofj9aMVr
— 京都文芸同盟 (@kyoto_bungei) July 27, 2018
『岬』『枯木灘』『地の果て 至上の時』中上健次
— nerasport (@nerasport) September 25, 2020
閉ざされた共同体。複雑な血縁。たがが外れた登場人物たち。田舎の空気感。密度の高い描写。自分の故郷じゃないのに懐かしいこの感じ、なんだろう。#読書 #中上健次 pic.twitter.com/hPHNbuH5f0
第4位:鳳仙花
「秋幸もの三部作」よりも以前の時代を描く、秋幸の母・フサの波乱の半生を描いた物語。
海光る3月。私生児としての生い立ちに昏い痛みを覚えながらも、美しく利発な娘に成長したフサは、十五になった春、生まれ育った南紀の町をあとにした。
若々しい肉体の目覚めとともに恋を知り、子を孕み、母となって宿命の地に根をおろすフサ。しかし、貧しくも幸福な日々は、夫・勝一郎の死によって突然に断ち切られた。
子供を抱え、戦時下を生き延びる過酷な暮らしの中で、後に賭博師の龍造と子を為し、秋幸と名付ける。しかし龍造が賭博で刑務所に入っている間、他の二人の女を孕ませていたことを知り、フサは秋幸には龍造を父と呼ばせぬと宣言する……。
中上健次が実母をモデルに、その波瀾の半生を雄大な物語へと昇華させた傑作長編。
中上健次「鳳仙花」読了。作者の織り成した「紀州サーガ」の時系列的に最初の物語。和歌山は新宮辺りの山野地域の集落における「路地」(作中における符牒)に生きる女性の半生を描いた作品。とにかく一文一文に込められた密度の濃い描写とともにそのヒトという動物の生々しくえげつない生を活写する。 pic.twitter.com/1KSXNLSF02
— テリー・ライス (@terry_rice88) November 16, 2018
中上健次「鳳仙花」読了。物凄い作家だ。尊敬、そして感謝。生きていける。私が背負ってきたことを有りのまま受け止められる。
— ミフ (@mifusa_na) May 28, 2017
フサが兄の吉広を焦がれ、勝一郎と過ごしたときのひたすらな想いの描写がすきだ。女としてもがきながらも、行商して力強く子どもを育て、愛していくところもすき。
鳳仙花 / 中上健次
— 夏果和なまり (@namarinatsukawa) June 29, 2019
美しく育ったフサをはじめ新宮という町に住む人々すべてが短絡的に眼前の欲を満たしている。欲と狭いコミュニティの視線のなかで喘ぐように生きる人と自然が美しく描かれ、読んでいる間じゅう重苦しさと自然への魅了とが綯い交ぜになりました。#読了 #読書 pic.twitter.com/Jx5PjkLC5e
第3位:奇蹟
金色の小鳥が舞い、夏芙蓉の花が咲き乱れる紀州・新宮の路地。歌舞音曲に現を抜かし若死にするという七代にわたり仏の因果を背負った、淫蕩の血に澱む一統・中本。「闘いの性」に生まれついた極道タイチの短く苛烈な生涯が、老産婆オリュウノオバ、アル中のトモノオジにより幻惑的に語られる。人間の生と死、その罪と罰を問うた崇高な世界文学。
中上健次「奇蹟」読了。路地と呼ばれる部落で淫蕩と暴力の血筋故、極道に生き夭折したタイチの物語が幻想も含めた視点で穏やかに美しく語られます。他の方も書いてるように「イクオ外伝」が本当に切ない。楽しかったかと聞かれると決してそうじゃない。でもまたこの路地の物語に触れたくなるのは確か。
— 木朝凛子キャサリン (@megasukayasu) March 26, 2015
中上健次著「奇蹟」読了。
— 岩佐悠毅 (@yuki23529) November 22, 2014
こんなに呆気なく泣かされてよいものか。
中上健次の紡ぐ物語は、どうしてこんなに残酷で優しいのだろうか。
美醜も喜怒哀楽も歴史も渾然一体となって、文字として現れる。
「鳳仙花」と「奇蹟」の衝撃は、ちょっとした事件である。
中上健次「奇蹟」読了
— 絵ろうそく屋 (@ningenuma4104) December 18, 2018
極道タイチの苛烈な一生。激しい暴力と仏教の美しい世界観が交差する。産婆とアル中の不可思議な『語り』に引き込まれる。 pic.twitter.com/9L1q5osKMv
第2位:千年の愉楽
熊野の山々のせまる紀州南端の地を舞台に、高貴で不吉な血の宿命を分かつ若者たち――色事師、荒くれ、夜盗、ヤクザら――の生と死を、神話的世界を通して過去・現在・未来に自在にうつし出し、新しい物語文学の誕生と謳われる名作。
『千年の愉楽』中上健次 #読了 再読
— 山本 蓮華 (@chiri_renge) September 13, 2019
中本家の血の因縁をもつ男たちが神話のように奔放に女達と性を謳歌し身を滅ぼしていくのを彼等を取り上げてきた産婆オリュウノオバが語る路地の物語。
花の濃い匂いを直に嗅ぐような色薫りのある文。
これ読んで私は『天上の花、地上の月』を書くほど感染した。 pic.twitter.com/iWgJ3UptUb
千年の愉楽 中上健次 #読了
— じぇすたー (@pierrot_disturb) January 3, 2020
あらすじに惹かれ買ったが想像以上に超常的な世界観だった。
ヤクザ者の日常現実をただ描いているというよりも、産婆のオリュウノオバによる、ある種語りによって世界観が積み上げられていく。
主語述語の対応に注視するレベルに一文が非常に長く、単に描写だけではない→
#読書、千年の愉楽、中上健次著、#読了。これは凄い。「熊野の山々の迫る紀州南端,高貴で穢れた血筋の若者たちの生,性と死を、狂言回しの巫女の様な老女の口を借りて語る。そこに異界が常に口を開けて。いや荒筋を述べるのは止そう。吉本隆明が随分評価してた、と思ったら跋文に彼の文が出てた。
— 山小屋の酔っ払い (@qq2f3unr9) May 15, 2020
第1位:枯木灘
紀州・熊野の貧しい路地に、兄や姉とは父が異なる私生児として生まれた土方の秋幸。悪行の噂絶えぬ父・龍造への憎悪とも憧憬ともつかぬ激情が、閉ざされた土地の血の呪縛の中で煮えたぎる。愛と痛みが暴力的に交錯し、圧倒的感動をもたらす戦慄のサーガ。戦後文学史における最重要長編「枯木灘」に、番外編「覇王の七日」を併録。
中上健次『枯木灘』 読了
— 杉本咲良 (@Bloom_0904) July 12, 2019
ただただ圧倒されました。
最初は、あんまり楽しめてない感じがして不安でした。でも、3分の1を過ぎたあたりからどんどん引き込まれていくのがわかりました。
そもそも逃れられない血の因縁とか題材として好きなんですよね。
中上健次『枯木灘』読了。特異的な家系や土地柄のおかげか、物語の中で人物たちが日常を送っているにも関わらず、張りつめた緊張感があった。秋幸の自然と一体となりたい願いと実父への感情が呪詛のように繰り返されるのも緊張感をより強固なものにしている。傑作。#読了
— 鋤名彦名a.k.a.燦州ポポポ呪師 (@book_dividual) March 1, 2020
中上健次『枯木灘』読了した。素晴らしかった…こんがらがった血を巡る一族(ではないか)の物語であった。自然の描写が幾重にも重なって、登場人物の気持ちとリンクしている書き方が恐ろしかった。このサーガが、続編でどのようにマジックリアリズムへと変容していくのか、そこが大変気になる。
— 大賀雄介 (@Ea5ft) April 23, 2018