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オットー・イェスペルセン Jens Otto Harry Jespersen(1860年7月16日 – 1943年4月30日)
デンマークのラナース生まれ。言語学者。専門分野は英語の文法。ド・ソシュール、サピアと並び、20世紀前半を代表する大言語学者である。少年時代にデンマークの文献学者ラスクの著書に刺激を受け、ラスクの文法書を利用してアイスランド語・イタリア語・スペイン語を独習した。コペンハーゲン大学で法律を学んだのち、フランス語、英語、ラテン語の研究・習得を行った。代表作に『言語―その本質・発達・起源』(1922)『英語の発達と構造』(1905)『文法の原理』(1924)などがある。
おすすめ作品ランキング
長い記事なので、先におすすめランキングを紹介します!
- 1位:文法の原理
- 2位:言語―その本質・発達・起源
- 3位:統語論―理論と分析
作品年表リスト
『音声学』Fonetik(1897‐1899)
一般音声学についての著作です。
『イェスペルセン教授語学教授法新論』How to Teach a Foreign Language.(1904)
冨山房から1941年に発行された作品です。
『英語の発達と構造』Growth and Structure of the English Language. (1905)
語彙を中心に英語史を扱った一作。男性的言語とする英語の発達を論じています。
『英語の生長と構造』として1934年、『英語の発達と構造』として1954年に翻訳されています。
A Modern English Grammar on Historical Principles (1909-1949)
- 全7巻
『時間と時制』Tid og tempus(1914)
『英語の否定表現』Negation in English and Other Language.(1917)
『言語―その本質・発達・起源』Language: Its Nature, Development, and Origin. (1922)
機械的な言語学の本ではなく、人間学的な言語学の本。
言語科学の歴史、児童言語、個人と社会、言語の発達の四部門を論じています。
『文法の原理』The Philosophy of Grammar. (1924)
わたしの真剣な努力は、すべての言語の文法の根底にある大きな原理を正確に浮き彫りにし、もって堅実な心理学と穏健な論理学と言語史の確固たる事実に基づく文法学に寄与することである―—デンマークの言語学者イェスペルセン(一八六〇‐一九四三)の代表作。(全三冊)
岩波文庫『文法の原理』初版より
イェスペルセンの代表作です。現代にいたるまで広汎な影響を与え続けている本です。
15年の歳月をかけてまとめられた本作は、イェスペルセンの言語観・言語理論の中心をまとめています。
言語をコミュニケーションの手段だと考え、すべての言語の根底にある原理を明らかにしようとした彼の足跡が分かる本だと思います。
イェスペルセンの言語学に触れるなら、これと『言語』をまず手に取るのがいいでしょう。
『人類と言語』Mankind, Nation and Individual; from a linguistic point of view.(1925)
日本語版は1932年、1944年と戦前の翻訳のため、手に入りにくい著作です。
オスロ大学での講演をまとめたもので、標準語と訛り、間違った使い方、変化などを扱っています。
An International Language.(1928)
Novial Lexike.(1930)
Novial と英語・フランス語・ドイツ語の辞典
『英文法エッセンシャルズ』Essentials of English Grammar.(1933)
「Modern English Grammar」の抄録版。